第19回 ループ設計 ─ Claude Codeに仕事を回させる
Anthropic公式記事「Getting started with loops」「Building verification loops in Claude Code with skills」とgihyo.jpの解説をもとに、Claude CodeでAIエージェントを活用する4種類のループを整理する。ターンベース、ゴールベース、時間ベース、プロアクティブの使い分け、検証ループ、品質維持、トークン管理、最初の導入方法までを扱うClaude Codeの使い方コース第19回。
ループ設計
第19回。元記事はAnthropic公式「Getting started with loops」(2026-06-30)と「Building verification loops in Claude Code with skills」(2026-07-22)、日本語整理はgihyo.jp(2026-07-09)。今日のゴールは、ユーザーが各ターンを進める使い方から、止まる条件まで含めてClaude Codeに仕事を回させる設計へ進むこと。
応援お願いします!
共通テンプレート(src/deck-shared.tsx の CtaSlide)。高評価・チャンネル登録・メンバーシップ・noteメンバーシップのお願い。内容はテンプレート側で一括管理。
なぜ今ループなのか
公式記事では、通常のプロンプトもユーザーが各ターンを進める手動ループとして扱われている。ユーザーのプロンプトで開始し、Claudeが完了または追加文脈が必要だと判断したら止まる。ここから、停止条件や実行間隔まで設計していくのが今回の話。
ループの定義
Anthropicの定義は、エージェントが停止条件を満たすまで作業サイクルを繰り返すもの。分類観点は、何をきっかけに動くか、どこで止まるか、Claude Codeのどの基本機能を使うか、どの作業に向くか。
4種類のループ
公式記事では、ターンベース、ゴールベース、時間ベース、プロアクティブの4分類。機能の名前だけではなく、トリガー、停止条件、Claude Codeのプリミティブ、向いている作業で選ぶ。
ターンベース
ユーザーのプロンプトで始まり、Claudeが完了した、または追加文脈が必要だと判断したら止まる。短い作業や定期的でない作業向け。自己検証はSKILL.mdで強化できる。UI変更なら、編集だけで終わらせず、起動、操作、コンソール確認、パフォーマンストレース/監査まで書ける。
自作の前に、組み込みを使う
検証ループの回。公式記事(2026-07-22)の要点。前のスライドで「検証手順をSKILL.mdに書く」と言ったが、その前に組み込みを知っておく。①`/verify`=ビルドして動かして変化を実際に観察する組み込みスキル ②CLAUDE.mdにビルドとテストのコマンドを書いておく=Claudeに推測させない ③`/code-review`=別の文脈のレビュー役(GitHub連携のCode Reviewはresearch preview)④それでも毎回手で直しているものだけを自分のスキルにする(skill-creatorに取材させるのが速い・第13回の内容)。締めのメッセージは「型チェック・lint・テストの失敗はすでに検証されている。スキルにすべきは、自分が毎回手で確かめている残りの部分だけ」。第16回の自己検証回の続きとして繋げると自然。
ゴールベース
/goalで「できた」の条件を先に渡す。条件を満たすまで、または指定した最大ターン数に達するまで繰り返す。テスト通過数やLighthouse 90点以上のように、機械的に確認できる基準と相性が良い。
時間ベース
/loopで指定間隔ごとにプロンプトを再実行する。PRのレビューコメントやCI失敗のように、外部システムの変化を見張る仕事に向く。停止条件は、ユーザーがキャンセルする、またはPRがマージされる・キューが空になるなど作業が完了すること。ただし/loopは自分のコンピューター上で動く。クラウド側に移したい場合は/scheduleでルーチンを作る。
プロアクティブ
イベントやスケジュールをきっかけに、人間がリアルタイムで促さなくても動くループ。バグ報告、Issueトリアージ、移行作業、依存関係更新など、繰り返し発生して手順を定義しやすい仕事向け。公式記事では/schedule、/goal、Dynamic workflows、Auto modeの組み合わせ例が紹介されている。/scheduleとDynamic workflowsはresearch preview扱い。
品質維持
ループを回すほど、品質の基準が重要になる。Claudeは既存コードベースのパターンに従うため、コードベース自体を整える。よい結果の基準はスキルに書く。必要なドキュメントへアクセスしやすくする。別エージェントにレビューさせる(組み込みの`/code-review`スキル、またはGitHub向けのCode Review)。いちばん大事なのは最後——失敗したら、その場の修正だけでなく、今後の反復すべてに効く仕組みへ戻すこと。
トークン管理
ループは便利だが、放っておくと使用量が増える。適切な機能とモデルを選ぶ。成功条件と停止条件を明確にする。小さく試してから広げる。決まった処理はスクリプトに任せる。頻度は対象の変化に合わせる。/usage、/goal、/workflowsで使用量を確認する。Dynamic workflowsは数百のエージェントを起動し得るため、大きく回す前に小さい範囲で確認する。
モデルとeffortも設計対象
gihyo.jpの補足で触れられている通り、Claude Codeのモデル選択とeffortレベルもループ設計に関係する。モデルは能力範囲、effortはどれだけファイルを読み、ツールを使い、検証してから戻るかに効く。必要な文脈・スキル・ツール・範囲が適切でも誤るなら大きいモデル、ファイルを読まない・テストしない・早く止まるならeffortを上げる、という切り分け。
どれを選ぶか
公式記事の締めの表をそのまま日本語化したスライド。ターンベースは確認を渡す(検証スキル)。ゴールベースは停止条件を渡す(/goal)。時間ベースは起動タイミングを渡す(/loop・/schedule)。プロアクティブはプロンプトそのものを渡す(全部+workflow)。右端の列が「実際に打つもの」なので、視聴者が一時停止してメモするならこの1枚。まずは一番単純な形から始め、必要な場面だけ複雑にする。
ここで手を動かす
実演パート。①普通のターンベースでUI変更を頼む。②SKILL.mdに検証手順を書いて自己検証を強化する。③/goalでLighthouseやテスト通過の停止条件を渡す。④/loopでPRを5分ごとに確認する例を見せる。説明だけで終わらせず、ループの「止まる条件」を画面で見せる。
今日のまとめ
ループとは停止条件まで作業サイクルを回す設計。4分類はターン、ゴール、時間、プロアクティブ。品質はスキル、レビュー、ドキュメントで支える。トークンは境界、モデル、effort、スクリプトで管理する。最初は自分がボトルネックになっている作業を1つ選ぶ。
参考リンク
出典スライド。Anthropic公式記事2本(ループ設計 2026-06-30 / 検証ループ 2026-07-22)とgihyo.jp記事、モデル・effortの記事を明示する。記事にない断定は避け、公式の用語と日付を確認済みであることを伝える。
応援お願いします!
共通テンプレート(src/deck-shared.tsx の CtaSlide)。最後にもう一度、高評価・チャンネル登録・メンバーシップ・noteメンバーシップのお願い。